遺言書を書く際に押さえておきたいポイント5つ

遺言書を書く際に押さえておきたいポイント5つ

自分が亡くなったあと、残された家族などに言い残しておきたいことを遺言として書いておこうと考えることがあるかと思います。

例えば、よくあるのは、遺産を誰にどう残すのか、事業を誰に引き継がせるかについてです。

また、お葬式の方法やお墓について指示したり、中には親として子どもに言っておきたいことや、ペットのことをどうするべきか遺言として残す人もあります。

どちらにしても、遺しておきたい大切な気持ちです。

そこで今回は、そんな大切な言葉を記す遺言書において、書く際に押さえておくべきポイントについてご紹介します。

1.自筆の遺言と公正証書遺言

遺言には大きくわけて自筆のものと、公証人に作ってもらう公正証書遺言があります。

遺産の額が大きく、また、遺族の間で遺産分割に争いが生じそうな場合などは、公正証書にしておいた方が後々トラブルにならずにすみます。

自分ではそれほど大した遺産ではない、と思っても、家土地と預金などを合わせると、意外と大きな金額になってしまうことがあります。

また、子どもの一部にだけ遺産を残す、というような場合、不公平だという声が上がり裁判沙汰になることもあるのです。

このような場合は公正証書遺言を作っておけば安心です。

また、自筆の遺言でも密封して、死後家庭裁判所で検認という手続きをとってもらえば確実と言えます。

ただ、いずれも手続きに少し時間がかかるため、開封されるまでにお葬式が終わってしまうと、いくら「このようなお葬式がしたい」と思っていても後の祭りになってしまいます。

そのため他の方法で言い残しておくことが必要です。

2.自筆の遺言

自筆の遺言を書くときには、まずすべて手書きで書くことが必要です。

書き間違った場合は、訂正印は使わず、別の紙にすべて書き直します。

これは、自分以外の誰かが書き換えたのではないか、という疑問をもたせないためです。

また、日付を元号から年月日すべて書くようにしましょう。

遺言は何度書き直しても良いのですが、最後の年月日のものが有効とされます。

書き直した場合は、古いものはしっかり処分する方が残された人の手間を省くことになります。

遺産などについて指示する場合は、土地の場所や預金通帳の銀行名、口座番号なども正確に書いておくことが大切です。

住所や氏名と押印も忘れないようにしましょう。

密封して、封筒の合わせ目にも印を押しておきましょう。

3.公正証書遺言の場合

公正証書で遺言を残す場合は、どのような遺言にするか、まず司法書士などに相談してから内容を決めておくと良いでしょう。

遺産相続の割合は一応法律で決まっています。

例えば夫が亡くなって、妻と子ども二人が残された場合、妻の取り分は遺産全体の2分の1、子どもが4分の1ずつです。

しかし、実際には子どもの片方に多く遺産を残したい、と言う場合もあります。

このようなとき、遺言で遺産のうちどの部分を誰にあげるのか指示することができます。

また、法定相続人以外の人(例えば息子の妻など)に世話になったので遺産を残したいと言う場合や、公的な団体に寄付したい、と言う場合もあるでしょう。

このようなとき、法定相続分より取り分が少なくなる人から文句が出ないようにするために、遺言を残しておく必要があるのです。

内容が決まったら、信頼できる知人などに証人をお願いし、公証人役場に行って手続きを行います。

証人は2人必要です。

また、遺産の額に応じて、費用がかかります。

4.理由をしっかり書くこと

遺産を法定の割合で分割する場合は問題が起こりにくいのですが、偏った分割をする場合は、なぜそのようにするのか理由を書いておくようにしましょう。

多く貰う人がどのように自分に貢献してくれたか、といった点を書いておけば、文句をつけにくくなるものです。

遺産が少なくなってしまう人の落ち度を書くことは、場合によっては本人のプライドを傷つけ、それを否定したいがために争いになってしまうこともあります。

また、法定の割合であっても「自分は特別に貢献したから多く貰って当然」といった気持ちを持っている場合もあります。

このような場合は、平等に分けるのだ、ということを強調しておくと納得しやすいでしょう。

5.遺言をきちんと実現してもらうために

遺言書は遺族にきちんとみてもらわなくては、実現してもらえません。

自筆の場合も、公正証書遺言の場合も、「遺言がある」ということを信頼できる家族などにしっかり伝えておきましょう。

場合によっては弁護士などに遺言書を預けておく、といったことも検討しましょう。

また、自筆の場合、開封してしまうと家庭裁判所の検認手続きの対象とはならなくなってしまいます。

検認を受けたい場合は、開封しないでそのまま家庭裁判所に持って行くようにお願いしておきましょう。

ポイントを押さえて遺言書を書こう

自分が亡くなった後のことを色々と考えて、遺言を書き残したいと思っても、形式や内容など迷うことも多いはずです。

特に遺産がからむような場合については、司法書士などの専門家にきちんと相談をして、相続人が誰と誰になるか、ということや法定相続分がどうなるかといったことを確認してから、内容を検討することが必要です。

病気などになってしまってからでは、このようなことがゆっくりとできなくなりがちです。

また認知症になっていたと認定されると無効になってしまう場合もあるのですから、早めに対応を考えておくようにしましょう。