相続問題で起きがちなトラブルまとめ。遺言書や借金などの相続トラブル

相続問題で起きがちなトラブルまとめ。遺言書や借金などの相続トラブル

相続では、各ご家庭によっていろいろな問題が起こると言われています。

全て同じではないので、ケーズバイケースの対応もしながら、遺産相続協議書を作成するところまで辿り着かなくてはいけません。

そこで相続問題で起きがちなトラブルをご紹介します。

1.遺言書が無い

終活がブームになったことから、遺言を作るのは当然という考えが広まってきています。

公正証書遺言の作成件数も、平成17年には7万件くらいでしたが、平成26年には10万件を超えています。

しかし、遺言を作っていない方は依然として多いのです。

気持ちが若々しい高齢者は、まだ自分は大丈夫と考えることもあり、亡くなることを意識して遺言書を作るところまでは考えない傾向にあります。

後回しにしていた結果、遺言書が無いままになるケースもあります。

この場合は、法律に従って相続の配分を受ければ良いだけなのですが、ご遺族も家庭の事情を抱えるなどして自分の取り分を多くしたいとトラブルが起こるのです。

2.遺言書が2通ある

遺言書が無いのも困りますが、遺言書が2通出てきたというトラブルもよくあります。

あまり知られていませんが、遺言書は一度作ったら終わりではありません。

本人の意思に合わせて、後で遺言を書き直すとか、作り直すことができる仕組みになっています。

これは法律でも認められている権利ですので、遺言書が2通以上あってもおかしくはありません。

新しい遺言書だけを残して、それ以前のものは処分しているとトラブルを起こしにくいでしょう。

何通あっても、遺言書は一番新しい日付で作成されたものを有効な遺言として採用します。

仮に生前親から聞いていた遺言の内容と違う遺言書が出てきても、それは親の意思が変わったということで新しい遺言書の通りに執行されます。

異論があれば法律の専門家との相談もできますが、しばらくの間もめ事になるでしょう。

3.家族の知らない借金が発覚

家族の間でもすべてを話しているわけではないので、亡くなってから親が借金をしていたことに気が付くという問題が起こります。

相続とは関係ないのでは?と思ってしまいますが、親の借金は「マイナスの遺産」として相続することになるのです。

あまりにも大きな借金額なら相続放棄できますが、同時に「プラスの遺産」の見地も放棄することになります。

得する権利は受け取って、損になる義務は放棄するということはできません。

全て相続するのか、それとも全てを放棄するかのいずれかです。

父親が亡くなると、母親が1/2、子供が2人なら1/2ずつ相続するのが一般的で、借金額もこの配分で引き受けるものというのが法律的な見解とされています。

4.兄弟が通帳を見せてくれない

兄弟姉妹の誰かが親と同居をしながら介護をした場合、同居兄弟が親の通帳などの管理もしているでしょう。

相続をするときになってから、現預金など財産の確認をするのに通帳を見せてほしいと頼んでも、見せてくれないというトラブルがあります。

このままでは相続の配分が不利になるのではないかと、困ってしまうのではないでしょうか。

金融機関は、口座名義人との関係を示す戸籍謄本を持参して、身元の照会ができれば、口座の入出金履歴を開示しています。

通帳がなくても中身の確認はできるということです。

デメリットになるのは、どこの銀行に口座持っていたのかがわからないときでしょう。

最近では金融機関も相続問題に巻き込まれたくないため、一度凍結した口座から現金を引き出すためには、相続人全員の同意を求めるケースが増えています。

5.財産が実家の土地建物だけで分けられない

高額な遺産よりも比較的少額の遺産でトラブルの件数が多くなっています。

そのため現預金よりも、実家の土地建物など分割ができない不動産の所有を巡って相続問題を起こすケースが目立つようになりました。

親の遺言書があって「兄弟で等分に遺産を分けるように」と書き起こしても分けようがないのです。

「実家の土地と建物を“売却して、その現金を”兄弟で等分に分けるように」と遺言書の書き方にまで注意することが勧められています。

実家に住み続けたい兄弟がいるなら、土地や建物の相続をしてもらったうえで、代償分割により不動産を相続した兄弟から相応分を現金で受け取るなどの方法を検討することになります。

6.介護をしたのに遺産で優遇されない

同居して介護をした人は、相続人になったとき、その苦労の分は報われたいと考えるでしょう。

遺産には寄与分という項目があり、故人の財産を増やしたとか減らないように貢献した人に与えられる権利が認められています。

この寄与分についてご存知の方が多いかもしれません。

しかし、実際に寄与分として優遇されるのは、故人が事業を営んでいてその仕事に関与して財産を維持した時にしか認められていないのが現状です。

介護をして故人の財産の減少を食い止めたとか、財産を増やした時には寄与分が認められますが、「介護をしたので相続分は多くしてほしい」ということでは認められないケースが多いのです。

このような介護にかかわることでも相続問題が起こります。

相続問題のトラブルを事前に防ごう

一部、事前にできる予防策もご紹介していますので、法律の専門家にも相談しながら防げる問題なら解決策を講じましょう。

法律に照らし合わせて手続きなどもしますが、家族だからこそ素直に意見を言ってさらに拗れるということが考えられるでしょう。

対処方法なども知っていると、早めに解決できるのではないでしょうか。