老齢基礎年金とは。老齢基礎年金の概要を知っておこう

老齢基礎年金とは。老齢基礎年金の概要を知っておこう

高齢化社会が定着し、ますます老後の生活に不安を抱く人も多いでしょう。

自分の今後はどうなるのか?という将来への不透明性の中で、頼みの綱は年金です。

今回はそんな中でも基本的な年金である「老齢基礎年金」についてご紹介します。

1.老齢基礎年金とは

老齢基礎年金とは、国民年金に加入し、保険料を一定の要件のもとで納め、要件を満たした場合、65歳に達してからもらうことのできる年金です。

年金制度は年代を重ねて法律が何度も改正されるなど、非常に複雑な仕組みになっており、一般の方にはわかりにくい制度になってしまっています。

現在の国民年金は、1986年に施行された国民年金法という法律によって定められています。

国民年金には、一般に大きく分けて、①「老齢」、②「障害」、③「遺族」の分野の年金があります。

①「老齢」は文字どおり、高齢になり働けない人に対する年金
②「障害」は傷病や疾病によって障害を負ってしまった人への年金
③「遺族」は配偶者の死亡などによって残された遺族に支払われる年金
です。

この中でも、今回は国民年金の中心となる①「老齢基礎年金」を取り上げて説明していきます。

2.老齢年金は、どうすればもらえるの?

国民年金法によって、成人し20歳になると、国民は等しく国民年金に加入します。

そして、20歳から60歳までの40年間(480月)の間に通算して25年以上(300月以上)の受給資格期間を満たしている人が、65歳に達したときに受給できるのが老齢基礎年金です。

ここで注意しなくてはいけないのは、あくまでも老齢基礎年金を満額受給できるのは、20歳から60歳までの40年間(480月)国民健康保険料を納め続けた人で、それよりも少ない300月以上480月未満の場合は、その月数に応じた老齢基礎年金が支払われます。

つまり、通算して25年以上(300月以上)の資格期間を満たしていれば、老齢基礎年金の受給権は発生しますが、満額の老齢基礎年金を受給するためには40年間(480月)国民健康保険料を納める必要があるのです。

そして、この老齢基礎年金を受給できる要件である、「通算して25年以上(300月以上)」の資格期間には、国民年金保険料を実際に納めた期間だけでなく、さまざまな期間を通算できるというルールがあります。

具体的な資格期間については、次の章で説明します。

3.老齢基礎年金の資格期間とは?

老齢基礎年金を受給するためには、通算して25年以上(300月)の資格期間を満たすことは前章で触れましたが、その資格期間には、主に以下のものがあります。

①国民健康保険料を実際に納付した期間
②国民年金保険料の納付の免除を受けた期間
③若年者納付猶予の期間や、学生納付特例の期間
④第3号被保険者(配偶者など生活を支えられている者)であった期間
⑤1961年4月以降の、厚生年金保険や共済組合に加入した期間
⑥任意加入できたが、任意加入しなかった期間
などです。

②の納付の免除を受けた期間とは、国民年金にある免除制度を利用し、国民年金保険料の全額免除、4分の3免除、半額免除、4分の1免除などの適用を受けている期間のことです。

また、20歳以上であっても学生であったり、収入が少なく国民年金保険料を納めることが難しい場合に、③のような納付を猶予してくれる制度もあります。

4.制度の変遷による措置としての合算対象期間(カラ期間)

また、年金制度は時代とともに変化しており、当初は年金が任意加入であった時代があったことなどから、任意加入をしておらず、25年(300月)の要件を満たせない人への措置として、合算対象期間(カラ期間)というものを設けています。

この合算対象期間(カラ期間)とは、年金額の計算の基礎には反映されない期間ですが、受給資格を得るための期間の計算には通算することのできる期間のことを言います。

つまり、老齢基礎年金を受給するためには、保険料納付済期間+保険料免除期間+合算対象期間が通算して25年(300月)以上あることが必要になるのです。

5.個人のライフスタイルに合わせた年金の繰り上げ、繰り下げ

老齢基礎年金は、受給資格を満たした人が原則として65歳から受給できる年金です。

しかし、平均寿命の伸長で、定年を伸ばしているところや、それ以降も再雇用制度などで働き続けることができる企業も増えています。

また、逆に余生をゆっくり過ごしたい方は、早期退職制度の利用などで、定年より早く退職するという選択肢もあるなど、働き方は時代や個人の生き方によってさまざまです。

国民年金には、そうした個人の生き方に合わせて、老齢基礎年金の繰り上げ、繰り下げの制度があります。

原則は65歳に達すると受給できる老齢基礎年金を60歳から65歳までの間に申請をすれば、繰り上げ受給ができます。

また、逆に66歳以降に繰り下げて受給することもできます。

ただし、注意しなくてはならないのは、繰り上げた場合は、原則として65歳から受給できる年金から繰り上げの時期に応じて減額されますし、逆に66歳以降に繰り下げ受給を行った場合は、繰り下げの時期に応じて増額されます。

一概にどちらが有利、不利とは言えないので、詳しいことは年金事務所などに赴いて詳しく話を聞いてみるのもいいでしょう。

6.年金事務所やねんきん定期便を上手く活用する

かつての社会保険庁時代の年金記録問題などで、国民年金をはじめとする社会保障事業の改革が行われ、日本年金機構が発足しました。

現在は、日本年金機構をトップに、地域に密着し個人の年金相談を行う年金事務所が全国にあります。

前述したように、老齢基礎年金を受給するためにはいくつかの要件が必要でした。

自分はその受給資格を満たしているのだろうか、受給資格を満たすにはあとどれくらい国民年金保険料を納めればいいのだろう、など中高齢にさしかかってくると誰しも気になることでしょう。

そんなときには、年金事務所などいくつかのサービスを積極的に利用すると良いでしょう。

まず、自身の基礎年金番号というものがありますので(年金手帳に記されています)、その番号がわかれば年金事務所へ相談に行かれると良いでしょう。

また、毎年誕生日前後に送られてくる「ねんきん定期便」もチェックして、自身の記憶と相違がないかを確認することも大切です。

老齢基礎年金について知っておこう

年金は、老後を生活していくうえで大切なものです。

それにもかかわらず制度が非常に複雑でわかりにくいという点が課題になっているでしょう。

しかし、以前の社会保険庁の年金記録漏れの問題があったように、今は全てを国に任せておけない時代です。

自分の年金はなるべく自分で把握していくような心がけが大切になってくるでしょう。