物忘れが多い時の原因まとめ【認知症、アルコールや薬、通常の物忘れなど】

物忘れが多い時の原因まとめ【認知症、アルコールや薬、通常の物忘れなど】

「最近人の名前が思い出せない・・・」「何をしようとしたのか忘れてしまった」など、物忘れが気になるという方。

年齢が進むにつれ、記憶力が衰えてくるのは仕方のない部分もあるかもしれませんが、認知症ではないか、と不安になることもあるのではないでしょうか。

それでは、物忘れの原因にはどのようなものがあるのでしょうか。

1.脳血管性認知症

脳の血管が詰まってしまったり、血管が破れて出血を起こしてしまったために脳の一部が機能しなくなってしまったことで起こる認知症です。

脳の血管にトラブルが起こると半身に麻痺が起こったりすると考えられがちですが、そこまで至らない小さなトラブルの場合、運動機能にはそれほど影響がないままの場合があります。

それでも言語の機能に問題が起こって、モノの名前が思い出せない、ということが起こるのです。

このような場合、症状が進むと服の着方や料理の仕方を忘れてしまったり、自宅が思い出せなかったりといったことなども起こってきて、単に「忘れっぽい」ということでは済まない状況にも陥る危険があります。

通常の物忘れとの違いでよく言われるのが食事についての記憶です。

昨日の夕食に何を食べたかなかなか思い出せないという程度なら認知症でなくても起こることですが、食べたこと自体を忘れてしまう・・・というような場合は、認知症を疑って受診することが必要となるでしょう。

脳血管性の認知症の場合、リハビリや脳梗塞の予防などで進行を抑える対処を行うことが考えられます。

2.アルツハイマー型認知症

アルツハイマー型認知症の場合、脳にある種のたんぱく質が蓄積し、それが神経細胞をだめにしてしまい、脳が萎縮することにつながります。

物忘れと同時に自分のいる場所の見当がつかなくなる、判断力がなくなる、といった症状が特徴としてあげられます。

自分でしまった財布がどこにあるか忘れてしまい、家族が盗んだと騒ぐ・・といった症状があれば、この認知症の疑いが濃くなります。

物忘れだけではなく、こういった症状が起こってきたときは早めに受診することが必要です。

今のところ完治は出来ないとされていますが、進行を遅らせる薬がでてきていますので、おかしいと思ったら早期に発見し治療を始めることが大切です。

3.軽度認知障害

認知症の前段階で年齢よりやや物忘れが多い、という状態です。

日常生活にそれほどトラブルはないけれど、同世代よりも物忘れが多い、といった人がこれにあたります。

このような状態がずっと続く人もいますが、認知症に移行してしまう人も多くいます。

もしこの症状が起こっているのではないかと人は普段から定期的に運動をしたり、脳のトレーニングをしたりすることで認知症への移行を防ぐことができます。

この症状に対応してくれる医師もありますので、心配なら脳外科を受診しておくとよいでしょう。

4.若年性健忘症

パソコンや携帯電話などの発達は、大変便利なものであると同時に人間の記憶能力を代行してしまう部分があります。

「いつでもパソコンで調べられる・・・」「電話番号は携帯に登録してあるから覚えなくても大丈夫・・・」といったことが記憶力を衰えさせてしまうのです。

これが日常生活でも物忘れとして現れてしまうような人が若い世代にも増えています。

人間の記憶能力は使い続けなくては維持できません。

便利な道具に頼ってばかりでなく、自分の脳を使って覚える、思い出す、ということを意識しておくことが必要と言えるでしょう。

5.アルコールと薬

記憶の問題を引き起こす原因として、もう1つあげられるのは薬物の問題です。

お酒を飲みすぎたときは記憶が飛んでしまう、ということはよく経験されることですが、これが続くと健忘症が起こりやすくなります。

また、他の病気等で痛み止めなどを使っている場合は、意識があいまいになって物忘れがひどくなることがあります。

例えばガンの治療で痛み止めを使っている人が、家族が亡くなったことを忘れて、まるで生きているように話したりすることがあります。

このような時高齢者であれば認知症を疑ってしまいますが、単に薬の影響であることも多いのです。

眠くなったり意識がぼんやりする薬を飲んでいる場合は、その副作用を疑うことも必要です。

6.通常の物忘れ

一番多いのが加齢による単なる物忘れです。

「冷蔵庫をあけてから何を取りに来たのか忘れてしまって立ち往生する」「芸能人の名前が思い出せず、悔しい思いをする」「モノの名前を思い出せず、アレとって、などという」というようなことは年齢と共に増えてくることが多いものです。

認知症などではないということがわかっても、スッキリしないものですね。

人間の記憶はモノを覚える「記銘」とそれを思い出す「想起」から成り立っています。

「記銘」は引き出しに入れることで、「想起」は引き出しからものを出すことに例えることができます。

若いときにはそのどちらも意識せず簡単にできたのですが、年齢と共に引き出しに入れ損ねたり、引き出しにくくなったり、あるいはどの引き出しに入れたのか分からなくなったり・・・といったことが起こるのです。

きちんと覚えなくてはいけないことについては「しっかり脳の引き出しにいれる」ことを意識し、「引き出しにラベルを張ってどこに何を入れたかすぐにわかるようにしておく」ような努力が必要です。

また引き出しがスムーズに空くように普段から頻繁に開け閉めすることも大事です。

すなわち、思い出せないからと言って「アレ、ソレ」で済まさずに、できるだけ思い出そうとすることが大切になってきます。

物忘れの原因を突きとめよう

物忘れは心配ですが、対処の仕方によっては改善できることもあります。

また、認知症に進んでしまわないように、日々、意識して脳を鍛え、運動をし、脳の血管にトラブルがおきないよう食生活にも気をつけましょう。