もみじマークは70歳から!表示は努力義務で罰則なし
「高齢運転者標識」は一般的にもみじマークやシルバーマーク等と呼ばれています。 近年、高齢者の運転機会が増えた事で目にする事も多くなったこのもみじマーク、高齢のドライバーが車を運転する際に、普通自動車に表示するものという事以外、あまり細かいルールを知る人も少ないのではないかと思います。 今回は、そんなもみじマークについてご紹介します。1.もみじマークとは?何歳から?
もみじマークとは正式には「高齢者運転標識」と言う、道路交通法によって定められた標識の一つです。 2011年1月までは、水滴様のデザインにオレンジと黄色で塗りわけられたもので、葉のように見える事から、もみじマーク等と呼ばれるようになりました。 そのデザインから枯れ葉マークなどと揶揄される事でのマイナスイメージがあり、デザイン的には好評とは言えない状況でした。 しかし、2011年2月1日より、四葉のクローバーをモチーフに4色に塗り分けられた、現行デザインに変更されました。 デザイン変更後も、旧デザインの標識は当面の間使用可能です。 このもみじマーク、高齢者と言っても何歳から表示するものなの?と意外と知らない人も多いかもしれません。 道路交通法が定める表示の際の規定では、「70歳以上の高齢者が身体機能の低下で運転に影響を及ぼす恐れがある場合に表示する」とあります。 もし、少しでも運転の際に不安を感じた事のある対象年齢の方は、自分の状態を周りのドライバーに知らせる意味でも積極的に表示する事で、大小の事故やトラブルを未然に防ぐ事ができるのではないでしょうか。
2.もみじマーク表示は義務?罰則はあるの?
初心者マーク、いわゆる若葉マークの場合には表示義務と言って免許取得後1年間、運転する自動車に表示を怠ると行政処分点数1点や反則金4,000円の支払いなどの罰則が発生します。 では、もみじマークではどうなどでしょうか? 現在施行されている道路交通法では、もみじマークについて、表示は努力義務という事で罰則等はありません。 あくまでも個人の認識の範囲内でと言う事なので、表示されていない方も多々見かけます。 しかし、道路交通法において75歳以上の者が、もみじマークを表示せずに普通自動車の運転を禁止する法律というものが存在しています。 当面の適用は見送られている状態ですが、今後法改正で適用が開始されますと、罰則対象になりますので注意が必要です。 また、もみじマークを表示しない事での罰則はありませんが、もみじマークを表示している普通自動車に対して幅寄せや割り込みを行うと、一般運転者側に道路交通法違反として行政処分点数1点や反則金が課せられます。
3.もみじマーク表示のメリット・デメリット
もみじマークを表示する事で、周囲のドライバーに自分が高齢者である事を知らせる事が出来ます。 その事で周りからの配慮を求める事が出来ますので、走行時の危険回避に効果があります。 無理な割り込みや幅寄せをされた場合には、相手に罰則も発生します。 また、万が一事故に巻き込まれてしまった場合にも、状況等にもよりますが過失割合で有利になる事があります。 しかし一方で、もみじマークを付けているから故に無理な割り込みをされた、追い越しをされたという話もあり、実際目にする事も少なくありません。 これからもどんどん高齢ドライバーが増える中で、もみじマークを見かけた際の一般運転者にも、モラルや思いやりを持った運転を心がけられる意識を広める事も重要な課題です。 そうする事で双方にとって気持ちの良い環境で、安全に運転できる社会になるのです。
4.もみじマークの購入・表示方法は?
もみじマークを表示する際は、表示位置についての決まりがあるので確認が必要です。 まず、地上0.4m以上1.2m以下の見やすい位置に、車体の前面と後面の両方に表示します。 車外に磁石で貼り付けるマグネットタイプや車内の窓ガラスに貼り付ける吸盤タイプがあるので、車体の状態に合わせて選択できます。 プライバシーガラス等で見えにくい場合などは表示効果が薄れてしまうので、より周知してもらえる状態で表示するよう意識しましょう。 もみじマークを購入するには、運転免許試験場や免許更新センター、免許更新指定警察署は勿論、100円均一ショップや、インターネットからでも購入する事ができます。
もみじマークを上手に使おう
高齢化の一途で高齢ドライバーも増えています。 実際に交通の便が悪い地方では、車が手放せない高齢者が多い中で高齢者の事故も増加しています。 これからも安全に運転するためにも、ぜひもみじマークの貼り付けを検討してみてはいかがでしょうか。