孫に贈与をする際のポイントまとめ。節税や相続トラブル対策をしっかりやろう

孫に贈与をする際のポイントまとめ。節税や相続トラブル対策をしっかりやろう

孫に対して教育資金贈与をすると税制での優遇が受けられるようになったのは2013年からです。

2015年になってさらに贈与しやすい仕組みになり、実際に贈与を検討している方もいるのではないでしょうか。

そこで、孫に贈与をする際に押さえておきたいポイントをご紹介します。

効果的に資金を生かすために情報を収集しておくと便利でしょう。


1.教育資金として贈与する

2013年から孫に教育資金贈与をした場合、孫1人に対して1500万円までの金額なら贈与税が非課税となる制度がスタートしています。

金融機関に孫名義の教育資金口座を開設して、贈与を行いますので直接本人に渡すものではありません。

1,500万円の教育資金贈与は使用目的が定められています。

学校に対して直接支払いを行う授業料や修学旅行費、遠足費など該当します。

孫に贈与できる教育資金にはもう一種類あり、非課税枠が500万円までなら、使用目的が学習塾や予備校などの学校以外に支払うものにも対応しています。

また、孫1人が利用できる口座は1つの金融機関のみと条件付けされており、金融機関からの引き出しも領収書を提出することが求められます。

しかし、孫が30歳になるとこの仕組みは終了となり、口座に残っているお金には贈与税が課税されるので、注意が必要です。

2.結婚・出産・育児資金として贈与する

2015年から始まったのが、孫に対する結婚・出産・育児資金の非課税贈与です。

孫1人に対して1,000万円までが非課税となり、年齢は20~49歳を対象としています。

教育資金贈与では29歳以上の孫に贈与するときは、すべて贈与税の対象となっていたので、結婚・出産・育児資金の贈与で優遇されるのは喜ばれています。

教育資金贈与と同じく、金融機関に専用口座を開設し、領収書を提出してから引き出しが認められます。

使用用途が細かく分けられていますので、項目を確認してから検討してください。

結婚資金として使うなら、結婚式や披露宴の費用、新居への引越代などは対象ですが、結婚をするための婚活に使用することは認められていません。

出産資金として使用を検討するなら、不妊治療や出産費用、産後のケアは認められますが、ベビーベッドなどは該当しません。

育児資金として使う場合、子供の医療費・保育料は認められますが、ベビー用品などは認められていません。

3.住宅購入資金として贈与

住宅資金贈与は、本来なら2014年に制度を終える予定となっていました。

その期限が2019年3月末まで延長になったので、現在も非課税で孫に贈与することができます。

20歳以上で2,000万円以下の所得の孫であることを条件としますが、5段階の区切りで非課税額が異なっています。

2015年と2017年10月~2018年9月なら1500万円、2016年1~9月、2018年10~2019年6月の間なら1,200万円、非課税対象額が最も高額なのは16年10月~2017年9月の間で3,000万円となっています。

それぞれの期間中に「契約を行う」物件が対象となりますので、時期の選び方を間違えないようにしましょう。

着工予定日や完成日が対象期間内でも、住宅資金贈与の対象にならないケースがあるからです。

4.孫同士で争いにならないためのポイント

孫が1人なら贈与をしても不公平感が出ませんが、複数人の孫がいるときは平等に贈与をしないと、不公平感のため孫同士でトラブルが起こるケースもあります。

また、孫への資金贈与を原因として親同士でトラブルになるケースも非常に多く見られます。

仮に贈与の段階では平等ではないとしても、相続の時に不平等感が解消できれば問題ありませんが、後々まで揉めることもありますので十分な配慮をしてください。

さらに、贈与を受けた孫自身も問題を抱えることがあり、人のお金を当てにして、計画的にお金を使えなくなることもあること理解しておきましょう。

使いきれず専用口座に残金があれば贈与税の課税対象になるので、どの程度の金額が必要で使い切れるのかをきちんと計算してから、孫に贈与をすることが重要なポイントになります。

5.自分の生活資金はキープ

孫に教育資金などの贈与を行うときは、老後の生活が不安になるほどの額にしないのが大切です。

一度、孫名義の金融機関口座に預けたお金は、祖父母の生活が苦しくなって返還を求めても、払い戻してくれないからです。

孫に贈与する額を適正に考えることも大事ですが、今後のご自分の生活費も計算したうえで贈与を実行しましょう。

教育資金贈与は1,500万円までが非課税となりますが、あくまで上限として設定しているだけなので、必ず1500万円を贈与しなくてはいけないということではありません。

まれに、この点を間違えてしまう方がいらっしゃいますので、贈与額を検討する際に役立ててください。

孫への贈与はきちんと確認しておこう

3種類の資金贈与には、非課税額や使用用途の相違がありますので、細かいルールも十分に理解してから検討してください。

贈与する側も、贈与を受ける側も、あらかじめ正しい知識を身に着けていれば、損をする可能性が少なくなっていきます。