高齢者が食事で気をつけるべきポイント

高齢者が食事で気をつけるべきポイント

人は、年齢と共に食べ物の好みも変わってくるでしょうし、食べやすい物、食べにくい物も変わってくるでしょう。

では、高齢者の食事で気をつけるポイントとはどんな事なのでしょうか?

そこで今回は高齢者の食事で気をつけるべきことをご紹介します。

1.タンパク質を意識して取る

近年、高齢者の低栄養が問題になっています。

高齢者で低栄養になると、筋肉量が落ちたり、血管が脆くなったり、免疫機能が落ちる、認知症のリスクが高まる、寿命が縮まるなど様々な問題を引き起こしかねないのです。

高齢者が低栄養に陥る理由としては、中高年時代には、コレステロール、血糖値の上昇を抑える為に、肉の食べ過ぎへの警告を嫌と言うほど聞かされてきて、「肉=悪」のような固定観念が抜け切らずに、高齢者の仲間入りをしてしまうというのが1つ考えられます。

確かに食糧事情が良くなり、食の欧米化が進む中で、過剰栄養から心筋梗塞や脳卒中にかかる人が増え、それによって食の質素化が求められるようになりました。

しかし、これは中年時代までの話であって、高齢者になると、高齢者としての食に切り替える必要があるのです。

高齢になると、味覚が落ちたり咀嚼力が落ちる事で、そもそも食べる意欲が減少する人が多いのです。

ですから、自然と低栄養になりがちです。

そのような変化も踏まえて、高齢者になると、意識的にタンパク質を取る必要があります。

2.嚥下障害に気をつける

高齢になると飲み込む力が衰えてきます。

その為、咀嚼した食べ物が普通なら食道を通るはずなのに、間違って気管を通ってしまい、その咀嚼物や唾液に付着していた細菌によって肺炎を引き起こしてしまう「誤嚥性肺炎」を引き起こす高齢者がいます。

この誤嚥性肺炎は死に繋がる怖い病気で、これを予防する為に、日頃から口の中をキレイに保つ、病院で薬を処方して貰うなどの手立てがありますが、その1つとして嚥下障害を改善する事も大切です。

まず、食べる時の姿勢が大切です。

高齢者の方の中には、ベッドや椅子に背中をもたれかけて食事をする人もいますが、そうではなく、食事は前屈みで取る事が大切です。

野菜など繊維質の物は柔らかくなるまで火を通す、全て具材を同じぐらいの大きさに切り揃える、むせやすい物にはとろみを付けるなど、高齢者が咀嚼しやすい調理法で料理する事が大切です。

そして食べて直ぐに横にならない事も大切です。

口の中が乾燥した状態だと誤嚥を起こしやすくなるので、こまめに水分を取り、常に口の中が潤った状態にしておく事も大切でしょう。

3.食物繊維などを積極的に取る

高齢になるに連れて筋肉量がどうしても落ちていきます。

食も細くなるので、食事量も自然と少なくなっていきます。

このような変化から起こる弊害の1つとして便秘があります。

若い頃は便秘知らずだったのに、年齢と共に便秘症になってしまう人がたくさんいます。

排便時に力む為の筋肉量が落ち、必要以上にトイレで力んでしまう傾向があります。

これが寒い冬のトイレだと、暖房の効いた温かい部屋との温度差、そして年齢と共に脆くなった血管であまりにも力んでしまった事で、脳卒中を引き起こし冬のトイレで倒れる高齢者が多くいます。

このような危険な状態を回避する為にも、日頃から便秘対策を行う事が大切です。

便秘対策として、食物繊維や乳酸菌を積極的に取る必要があるでしょう。

この食物繊維や乳酸菌は腸内環境を整えてくれるので、便秘対策になるだけでなく、様々な健康をもたらしてくれるでしょう。

乳酸菌の代表格であるヨーグルトは乳製品なので、同時にカルシウムも摂取できます。

高齢になるに連れてどうしても骨が脆くなります。

ですのでちょっとした転倒でも骨折に繋がり、それがきっかけで寝たきりになってしまう方もいるのです。

骨の増強という意味でもヨーグルトはオススメの食べ物でしょう。

誤嚥を防ぐ為に定期的に水分を取り、口の中を常に潤すと言いましたが、高齢になるとついついトイレに行くのが面倒で水分を取らない人もいます。

しかし、この水分不足も便秘を引き起こす一因です。

ですから、便秘対策の為にも定期的な水分補給が大切です。

4.減塩で高血圧を防ぐ

年齢と共に高血圧になる方非常に多いと言われています。

また、年齢と共に血管そのものも非常に脆くなっていきます。

その脆くなった血管に常に負担をかける事になり、その結果、脳卒中、心筋梗塞などの恐ろしい病気を引き起こしかねないのです。

人間は高齢になると味覚が鈍くなり、多少塩分が効いているものでも、そこまで「塩辛い」と感じなくなっていきます。

よって、更に濃い味を求めてしまい、結果塩分過多になってしまう人がいるのです。

ですから、意識して減塩に取り組む事が大切です。

年齢と共に食事全体の量も減るのに、ほとんど味もしないような食事ばかりだと、食の楽しみそのものが失われる可能性もあります。

ですので、1回の食事の1品だけは塩分を気にせず調理する、とか、昆布や鰹などで取ったダシを効かした調理をするといったことが必要です。

高齢者になったら健康的な食事を心がけよう

人間は生きる為には食べないといけません。

その結果極論として、食べる為に生きているような錯覚に陥る時もあるでしょう。

つまり、人間は生きている限り、食べる事とは切っても切り離せない関係にあるのです。

ですから、年齢に応じた注意点に留意しながらも、食を楽しみましょう。