住宅ローンの繰り上げ返済の仕方。返済プランを見なおそう!

住宅ローンの繰り上げ返済の仕方。返済プランを見なおそう!

普通の人にとって人生一番の買い物は住宅でしょう。

何千万円もする商品を買うのですから、現金で一括払いというわけにはいきません。

ほとんどの人が清水の舞台から飛び降りた気持ちで、銀行から借金をして購入します。

そして、20年、30年という長い時間をかけて返済します。

実際に見たこともないような金額ですから、できるだけ早く返してしまいたいと考えるのが人情です。

が、なかなかそうはいきませんが。

住宅ローンの繰り上げ返済についてご紹介します。


1.一般的な住宅ローン

サラリーマンが住宅ローンを借りる場合、よくあるのがボーナス併用の返済です。

借り入れ額を給与分とボーナス分に分けて、それぞれで返済計画を組みます。

ボーナス分は全体に対して最大で何%というように制限されることがあります。

ボーナス時に返済を増額せず、毎月均等に返済する方法もあります。

ここでは、具体的な金額比較もしたいので、1000万円を20年ローンで、給与分600万円、ボーナス分400万円で借りたとします。

利率は2.4%を仮定します。

この仮定での概算返済額は、毎月31、600円、ボーナス月の増額が129、000円になります。

計算してみると給与分の総返済額は758万4千円、ボーナス分は516万円、合計で1274万4千円になります。

返済完了までに支払う利子は元金の1千万を引いて、274万4千円になります。

この仮定では、返済をし始めた直後の返済額のうち62%程度が元金の返済で、残りの38%は利子になります。

5年後には元金の割合は70%程度まで上がり、以降、10年後には78%、15年後には88%と元金の割合が増えていきます。

2.繰り上げ返済の方法

繰り上げ返済には2通りの返済の仕方があります。

一つは、返済額を変えずに返済期間を短縮する方法で、もう一つは返済期間を変えないで返済金額を減額する方法です。

さらに、給与分とボーナス分のどちらにその返済を適用させるかを選択できます。

もちろん両方でもかまいません。

どの返済方法を利用するかは、個々の人の事情によると思います。

ただし、繰り上げ返済によって節約できる利子の額には若干の差が出てきます。

まず、その辺りを詳しく見てみましょう。

具体的な金額を計算するために、100万円を給与分で60万円をボーナス分で40万円を繰り上げ返済することにします。

3.期間を短縮する繰り上げ返済

期間を短縮する繰り上げ返済を考えます。

この場合、定例の返済と同時に繰り上げ返済します。

繰り上げ返済額と同額の元金(直後の何ヶ月間かの元金)が減ることで期間が短縮され、その期間に払う予定であった利子を節約できます。

具体的に、5年後、10年後、15年後に100万円を繰り上げ返済した場合の短縮される期間と節約できる利子を計算してみると、概算で


5年後  2年2ヶ月短縮  39万5千円節約

10年後 1年11ヶ月短縮 24万3千円節約 

15年後 1年9ヶ月短縮  10万6千円節約


となります。

前に書いているように、ローン返済期間の速めの時期では返済額のうち利子の比率が高いため、

同じ額なら早く繰り上げ返済をする方が短縮される期間が長くなり、節約される利子も多くなります。

4.返済額を減らす繰り上げ返済

返済額を減らす繰り上げ返済とは、一旦その時点で全てを返済して、残っていた元金より繰り上げ返済額だけ少ないローンを借り直すことと同じです。

残っている返済期間で元より少ないローンを借り直すということですので、返済額は少なくなります。

したがって、支払う利子も少なくなります。

これも、5年後、10年後、15年後で繰り上げ返済した場合の、年間返済額の減少分と節約できる利子を概算で見てみると、


5年後  7万9千円減少  19万2千円節約

10年後 11万2千円減少 12万6千円節約

15年後 20万2千円減少 5万9千円節約

になります。

年間返済額の減少分だけ見てみると、繰り上げ返済を遅くする場合の減少分が多くなり得な感じがしますが、減少額×期間が合計の金額です。

5年後の繰り上げ返済では7万9千円が残りの15年間分減りますので、79000×15で合計118万5千円の減少となりますが、

15年後の繰り上げ返済ですと、205000×5で合計102万5千円の減少となります。

これも早い時期の繰り上げ返済が得になります。

5.2つの方法の比較

返済期間を短くする繰り上げ返済と、返済額を減らす繰り上げ返済では、どちらが得でしょうか。

利子の節約分だけを見ると返済期間を短くする方法が、節約額が多いので得に思えます。

例えば、ローンの返済を始めて10年後に子供の教育費が増加するとします。

収入がその増加分をカバーできるだけ上がっていれば問題ないのですが、もし十分に収入が上がっていなければ、

返済額を減らす繰り上げ返済をして、減少した返済分を教育費に回すといったやりくりも懸命な方法です。

どちらの方法が良いかは、ケースバイケースになりますので、自分の生活に合わせた繰り上げ返済が必要です。

6.繰り上げ返済のもうひとつのメリット

これまで、繰り上げ返済で利子が減るという側面で見てきましたが、繰り上げ返済にはもうひとつメリットがあります。

通常、住宅ローンを借りる際、その返済期間が長いので借り主に生命保険をかけます。

万が一の場合、その生命保険金で残っているローンを支払う仕組みになっています。

この生命保険料は、保証金として借り主がローンを設定するときに支払います。

繰り上げ返済をすると、補償すべき金額が当初の予定より減少しますので、不要になった保証料が返却されます。

7.これからのライフプラン

ここまで、借り入れ金額1千万円、返済期間20年、借り入れ利率2.4%という仮定で話を進めてきました。

実際のローンの条件はこの仮定とは異なると思います。

借り入れ金額の違いは、単純に計算し直すことができますが、借り入れ期間や利率の違いで返済期間や返済額がどの程度違ってくるかは、

ちょっと電卓を叩いて計算するというわけにはいきません。

もし、Excelを使えるなら、比較的簡単に計算し直すことができますので、ご自分で計算し直すことをオススメします。

上にも述べましたが、どちらの繰り上げ返済が良いかはケースバイケースです。

ライフプランに合わせて返済プランを見直そう

繰り上げ返済は、単に住宅ローンの利子を節約するだけでなく、その後の老後も含めたライフプランを考える良い機会になります。

繰り上げ返済を考えられている方は、ぜひまずご自分のライフプランを考えて、その上で最適な繰り上げ返済プランを作られることをオススメします。