自己都合退職の場合、退職金はどうなるのか

自己都合退職の場合、退職金はどうなるのか

退職には大きく分けて2通りの種類があります。

自己都合退職と会社都合退職です。

自己都合退職とはその名の通り、自分の都合によって会社を辞める事を言います。

会社都合退職はその逆で、会社の都合によって辞めなければならないことを言います。

どちらにせよ、会社を辞めるとなると、気になってくるのは「退職金」についてです。

実は退職金制度がある企業では、自己都合か会社都合かによって、退職金の支給が変わってしまう事がある事をご存知でしょうか。

1.自己都合退職だと支給額が減る?

まず初めに「退職金制度」についてなのですが、日本の企業には退職金制度がある企業と、ない企業があります。

最近では「退職金制度がない企業はブラックだ」という声も聞こえますが、実は労働基準法には「退職金」に対する制度が存在しないのです。

つまり退職金についての制度は、その企業が独自に決めた規則に基づいて支払われるようになっています。

多くの場合、自己都合退職で企業を辞めたら退職金は減額される傾向にあります。

しかしそれは、長期間その企業に務めた人はさほど影響を受けません。

中央労働委員会が2014年に発表した「退職金、年金及び定年制度事情調査」によると、勤続年数が短いほど自己都合退職か会社都合退職かによって受けられる退職金の差額は大きくなると言います。

しかし勤続年数が30年を超えるとその差は僅かばかりになり、特に35年以上の場合は自己都合退職であっても差額が20万円程度と、かなり小さくなっているようです。

20万円と言えば、新人サラリーマンの月収近くありますし、僅かとは言え退職金が少なくなるのは確かです。

2.会社によって全然違う?

上記で説明しましたが、退職金制度には労働基準法によって定められた規定がない為、所属する企業によっては「自己都合退職だと全く払わない」場合もあり得ます。

しかし退職金制度については、企業側がその場で好き勝手に変えて良いものではありません。

支給制度がある企業の多くは2通りのパターンがあります。

それは「支給制度が定まっている」パターンと、「慣例として支給されている」パターンです。

支給制度が明確に決まっている場合は、その規則に基づいて退職金が支払われます。

当然その規則に反していた場合は、労働者の権利として請求できますし、法的手段をとる事も出来ます。

自分の会社が退職金制度について、どのような規定があるのかをきちんと確認しておいた方が良いでしょう。

慣例として支給されているパターンでは、明確な規定はなくても、前例として退職金が支給されていたのであれば、労働者の権利として請求できる場合があります。

この場合は、過去に退職金を受け取った人の勤続年数や退職理由を元に計算される為、規定がある場合に比べて曖昧になる場合が多いです。

しかしどちらにせよ、自己都合退職で会社を辞めた場合は、会社都合退職に比べて退職金は減額されることが多いです。

3.会社都合退職になる場合もある

自己都合退職で辞めた場合でも、労働環境や退職の理由によっては、ハローワークなどで会社都合退職として処理してくれる場合もあります。

そうなれば退職金の金額についてもそうですが、失業保険の金額や支給期間などにも大きく影響が出ます。

自己都合退職でも会社都合退職になる場合の退職理由を以下に挙げていきます。


・給与の減額

毎月貰っていた給与が、従来の85%を下回った場合や労働時間の減少によって85%に減額された場合は、会社都合退職として扱われる事があります。

その場合は就業規則の給与についての項目を、よく確認しておくようにしておきましょう


・業務内容の大幅な変更

経理職での求人で採用されたのに営業部に配属された、東京勤務で採用されたのに地方に回された等、初めに規定された労働基準に大きく反した場合も会社都合退職として扱われる事があります。

こういった場合は、応募した求人内容を控えておくなど、証拠を集めておきましょう。


・セクハラやパワハラ等の嫌がらせ

嫌がらせによる退職も会社都合退職として扱われる場合があります。

しかし嫌がらせやセクハラの場合、証明するのが非常に難しい事が問題に挙げられます。

自己都合退職の場合の退職金については自社の規則調べよう

やはり自己都合退職で会社を辞めた場合は、一般的に会社都合退職に比べて退職金は減額される傾向があるのは確かなです。

しかも退職金制度についてはその企業によって定めることろが違うため、自分の務めている会社の就業規則をしっかり確認しておく事が大切でしょう。

最近では定年間近で、自己都合で早期退職をされる方が多くなってきています。

「知らなかった」で損をしない様に、退職金や退職の制度についてきちんと調べてから、検討するようにしてみて下さい。